こんにちは。都内某所コールセンターからの業務委託で、日々電話営業をしている業務委託アポインターです。
最近、ネットを開けば「ChatGPT」「Gemini」「Copilot」と、生成AIの話題を見ない日はありません。
私たちの生活は劇的に便利になりましたが、それと同時に囁かれるのが「AIに仕事を奪われる職業ランキング」なんていう、ちょっと背筋が寒くなるお話。
実は、私が身を置く「テレアポ(電話営業)」の世界も、今まさにその荒波のど真ん中にいます。
今回は、現場で実際に起きている「AI vs 人間」の最前線について、一人のアポインターとして思うところをブチまけたいと思います。
現場で起きた「前代未聞の問いかけ」
先日、いつものようにリストに沿って電話をかけていた時のことです。丁寧にご挨拶をし、こちらの意図を伝えようとしたその瞬間、お客様から食い気味にこう聞かれました。
「……あ、ちょっと失礼。あなた、もしかしてAIですか?」
えっ、私!?
今、この瞬間も時給1020円(東京都の最低賃1226円より206円下)で、声を枯らしながら必死に喋っている、明日の保証も無いながらも、血の通った生身の人間ですけど!?え?
思わず「……いえ、100%人間です!」
という、人生初の謎すぎる“人間宣言”をしてしまいました。
令和のテレアポ現場は、もはや顧客との「チューリングテスト(相手が機械か人間か判別するテスト)」状態に突入しているようです。
今の「テレアポAI」ってぶっちゃけどうなの?
私のパートナーも最近、職場で「AIと思われる営業電話」を取ることが増えたそうです。
プレスリリースされている最新のAI音声合成技術などを見ると、確かにそのレベルは驚愕の一言。
声の質: ほぼ人間。ノイズもなく、発声もクリア。
名乗り: 完璧。(私とは違って)噛むこともなければ、緊張で声が震えることもない。
正直、最初の数秒では判別がつかないレベルまで来ています。
しかし、パートナーいわく
「やっぱりバレバレなんだよね」
とのこと‥‥。
なぜバレるのか? それは「会話の呼吸」にあるようで。
例えば、AIが喋っている途中でこちらが質問を投げたり、相槌を打ったりしても「AI様」は止まりません。
こちらの言葉を華麗にスルーして、あらかじめ決められたスクリプト(台本)を完遂しようとするそうです。
人間なら「あ、失礼しました」と一旦止まったり、相手のトーンに合わせて話し方を変えたりしますが。
AIにはまだその「コンマ数秒の忖度」が難しいらしい。
私達の普段触れる生成AIも、現段階、大量に思考する事は得意なものの、読み込み中の際、インターバルがありますよね。
同じように、電話営業AIにとっても即時の反応は現段階では難しいようです。
止まることのない一方通行な投げっぱなしドッジボール感が、電話を受けた相手になんとも言い難い違和感を与えるようです。
「ゴリ押し営業」と「AI」の意外な共通点
ここで少し、業界の裏話的な視点を。
テレアポ業界には、古くから「相手に考える隙を与えず、一気に畳みかけてアポを取り付ける」という古典的な手法を好む層がいます。
とにかく情報量をぶつけて、相手を思考停止状態に追い込んで流れを作る……という、いわゆる「マシンガントーク」です。
もちろん一定の効果があるからこその手法ではありますし、声の主のキャラによっては、効果的かもしれません。
でも、これって今のAIの挙動に似ていませんか?
一方的に、決められた流れで、相手の反応を置き去りにして突き進む…。
私自身、トレ担さんから「もっと一気に話!間髪入れずに!」と指導されることもあります‥。
ですが正直、これが苦手なお客様には即「ガチャ切り」されるか、最悪クレームに繋がります。
お客様が「あ、この人(機械)の話は聞きたくないな」と感じるポイントは、
「自分の存在を無視して、勝手な都合で喋り続けられること」にあるのではないでしょうか。
「人間味」こそが最大の生存戦略
「テレアポAI」の進化は、私のような一介のアポインターにとっては脅威です。
多額の投資が行われ、会話の「間」や「感情の揺れ」まで完璧にシミュレートできるAIボットが登場すれば、コスト面でも効率面でも、人間は勝てなくなる日が来るかもしれません。
実際、現場の末席に座っていると、急な仕事内容の変更やルールの厳格化に、フラストレーションを溜めているかたも、業務チャット上で多く見受けられます。
「いつまでこの仕事があるんだろう」という漠然とした不安。
でも、私はこうも思うんです。
「AIだとバレて断られる」世界だからこそ、人間らしさが価値になる。
相手の小さな溜息から、忙しさを察して言葉を短くする。
営業トークだと分かりつつも、ふとした雑談で笑いが起きる。
「営業丸出し」ではない、個性や体温を感じさせるやり取り。
こうした「非効率な部分」にこそ、AIには代替できない「信頼の種」が隠されている気がしてなりません。
まとめ:AIとの「共存」を願って
もちろん、AIを否定するつもりはありません。
単純な情報伝達や、事務的な確認作業などはAIに任せたほうが、定型作業的には間違えも少なく確実かもしれません。
私が切に願うのは、「AIと人間が、良い形で共存できる未来」です。
無駄を省く効率化や機械的な正確性はAIが担当し、人間はもっと「心に届く対話」という贅沢な部分に注力できる。
そんな風に役割が分担されれば、テレアポという仕事ももっとクリエイティブで楽しいものになるはずですし、お客様の気が付かない課題を見つけたり、対話を通して少しでも実りのある要望に沿った提案をしたいと常日頃思いながら電話を掛けています。
「あなたAIですか?」の問いに、対して
「よし、次はもっと人間臭い、最高の間で返してやろうじゃないか」と思えるように鍛錬したいです。
とりあえず、AIには絶対に真似できない「現場の愚痴」を飲み込みつつ、この後のシフトも頑張ろうと思います。現場からは以上です!
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